実装統合システム「JaNets」の機能を拡張　基板製造工場のあらゆる装置をつなぐソフトを発売

ＪＵＫＩは、基板製造工場で使われる装置をネットワークでつなぎ、基板の品質や生産性の向上、管理レベルの向上に貢献する、実装統合システム「ＪａＮｅｔｓ(ジャネッツ)」の機能を拡張し、４月１日より国内外で発売します。

近年、電子製品に対するニーズの多様化やライフサイクルの短期化を背景に、実装工場においては「多品種少量生産」や「変種変量生産」方式が増え、多様な品目に柔軟に対応できる装置やシステムが求められています。

当社は、表面実装装置の総合メーカーとして、印刷機、検査機、実装機のみならず、電子部品を管理・保管するインテリジェントストレージ管理システム（自動倉庫）などの前工程から、ロボット挿入システムなど、ＩｏＴ、Ｍ２Ｍ、ＡＩなどの最新技術を活用し、後工程も含めた製造工場全体でのトータルソリューションのご提案を進めています。

「ＪａＮｅｔｓ」は、こうした装置をネットワークで結び、効率的な生産プログラムの作成や一元管理、生産進捗の管理などを行うシステムです。生産プログラムの作成を行う基本ソフト「Ｂａｓｉｃ Ｅｄｉｔｏｒ」と、ライン管理機能や装置間連携機能を持つ「ＪａＮｅｔｓ」の各種ソフトを組み合わせることで、お客様のご要望に合わせたライン管理や品質管理を実現することができます。

さらに今般、装置間連携を強化した「Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ Ｍａｎａｇｅｒ」の機能を追加しました。これにより、実装機のみならず印刷機、検査機を含めた「生産プログラムの一元管理」、検査機で取得した印刷位置ズレ情報を、後続の実装機にオフセット（補正）情報を伝達する「フィードフォワード制御」など、ライン全体での管理が可能になりました。当社は今後も、「ＪａＮｅｔｓ」のさらなる充実や自動倉庫との連携システムを拡充し、ＳＭＴ工程やその前後工程、また、基板製造工場全体での、生産のスマート化に向けた自動化・省人化・効率化のシステムソリューション「ＪＵＫＩ Ｓｍａｒｔ Ｓｏｌｕｔｉｏｎｓ」をご提案させていただきます。

「ＪａＮｅｔｓ」システムの構成

基本ソフトウェア

• Ｂａｓｉｃ　Ｅｄｉｔｏｒ（マシン１台ごとの生産プログラム作成と最適化）

オプションソフトウェア

• ＦｌｅｘｌｉｎｅＣＡＤシステム（ＣＡＤデータ変換）
• Ｌｉｎｅ　Ｍａｎａｇｅｒ（ラインごとの生産プログラム作成、最適化）
• 外部出力機能（マシン情報の外部出力機能）
• 外部出力機能ＪＳＯＮ出力（マシン情報のＪＳＯＮ形式出力）
• Ｄａｔａ　Ｍａｎａｇｅｒ（サーバによるデータ一括管理、共有機能）
• Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ Ｍａｎａｇｅｒ（装置間連携機能）

拡張した機能「Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ Ｍａｎａｇｅｒ」の特長

(１）バッドマーク伝播

１枚の基板上に複数の製品を配置する多面取り基板で使用不可能を示すバッドマークについて、従来は装置ごとに認識する必要がありましたが、これを印刷後、検査機で検出し、そのバッドマーク配置情報を後続の装置に伝播します。これにより、ライン全体での生産性を向上させます。

(２）印刷位置ずれのフィードフォワード制御

印刷後、検査機で検出した印刷結果から正しい位置(ＸＹ)とのズレ情報を取得し、後続の実装機にオフセット（補正）情報として伝達します。実装機は、印刷位置に合わせて、搭載位置をオフセットすることができます。これにより、製品品質の向上を図ります。

(３）印刷機・検査機プログラム管理

印刷機、検査機を含めた生産プログラムの一元管理を行います。
これにより実装機に加え、印刷機、検査機を含めたライン全体の生産プログラムを一元管理することが可能になりました。
従来、個別に選択する必要のあった生産プログラムを一元管理し、自動的に切り替えることができるため、切り替え工数を削減することができます。また誤った生産プログラムでの生産を回避し、ロスを削減します。

(４）印刷機および検査機の生産管理情報取得、データ出力機能

生産中の状態、生産管理情報を取得することができます。
また得られた情報を外部出力機能でお客様の管理システム(製造実行システム ＭＥＳなど)にデータ出力が可能に
なりました。

発売日

＊「ＪａＮｅｔｓ」は、当社がご提供させていただく「ＪＵＫＩ Ｓｍａｒｔ Ｓｏｌｕｔｉｏｎｓ」を実現するためのシステムの総称です。
ＪＵＫＩ ａｄｖａｎｃｅｄ Ｎｅｔｗｏｒｋ ｓｙｓｔｅｍの略で、基板製造工場だけでなく、縫製工場など、当社のお客様工場の生産性や管理レベルの向上に結びつけていただくためのシステムです。

当リリースに関する問合せ先