チップマウンタの生産

チップマウンタの生産拠点

産業装置のマザー工場であるJUKI産機テクノロジー株式会社にて生産しています。
チップマウンタには生産スピード・24時間止まることのない高い信頼性に加え、搭載する電子部品は極小であることからミクロン単位の正確な位置決めをするための構造体と制御が求められます。
QCDにおいては、構成部品である「電子回路基板」「ハーネス」「精密加工部品」「板金」を自工場内で生産できるため、コストと短納期での生産を実現しています。

高速フレキシブルマウンタ LX-8
高速コンパクトモジュラーマウンタ RX-8
高速スマートモジュラーマウンタ RS-1R

生産管理

JUKI産機テクノロジー株式会社は、秋田県内にある3工場にて役割を分割しています。生産計画にあわせ、工程(総組立、サブユニット組立、電子回路基板、ハーネス、板金部品、精密加工部品、部品出庫と配膳) 進捗を3工場で同期化しているため、「必要な時」に「必要な数」だけ生産する仕組みを整えています。また、一目で工程の停滞・遅延状況を把握できる「見える化システム」により生産を管理しています。

チップマウンタができるまで

1部品加工

チップマウンタのキーパーツである基板、ハーネス、板金部品、精密加工部品を内製加工しており、内製の特性を生かしてジャストインタイムで生産しています。

  • 電子回路基板は自社工場で、JUKIの最新実装機器を使用し、生産しています。また、複数の検査機を配置し、品質を保証しています。
  • 板金部品加工は「抜き」「曲げ」「溶接」「塗装」まで一貫した板金加工が可能です。溶接工程では最新のレーザ溶接機を活用して生産しています。また手作業による仕上げ作業を内製仕上げロボット作業にすることで、省力化・リードタイム削減に取り組んでいます。
  • 精密部品加工は、多パレット5軸マシニングセンタを複数台所有しており、高精度部品の無人加工も実現しています。また手作業による仕上げ作業を内製のロボットにすることで、省力化・リードタイム削減に取り組んでいます。
電子回路基板の生産ライン
板金加工 レーザ溶接工程
板金加工 塗装工程
板金加工 仕上げ作業ロボット
精密部品加工 多パレットタイプ
マシニングセンタ
精密部品加工 仕上げ作業ロボット

2組立

組立工程への部品供給は生産計画に沿ってジャストインタイムで必要数のみ出庫配膳されます。部品は「呼び出しカンバン方式」で要求され、その部品はAGVで各工程へ運搬されます。運ばれた部品は各サブユニットの総組立開始タイミングに合わせて完成させます。
総組立工程では、サブユニットを中心にベースフレームへ必要な位置精度を出しながら組み付けしていきます。
高速・高精度な搭載を実現するため、総組立、サブユニットともにミクロン単位の組付け精度が必要となります。さらに、作業時間・リードタイムを充足させるため、日々治工具や設備の改善を行い生産性の向上を進めています。

物流センターから現場へAGVが運搬
サブユニット組立工程
総組立工程
進捗モニター

3パラメータ設定と検査

総組立後、仕様別に各種パラメータを設定することでチップマウンタは完成します。
搭載精度の確認工程では、測定用治具基板に実際に電子部品を搭載し、三次元測定機を使った搭載精度測定を実施し完成品質の確認を行っています。

各種パラメータ設定
三次元測定機を使用した搭載精度測定

4梱包・出荷

完成した製品は、工場内で梱包まで行い出荷します。また出荷地域によってはコンテナ積みまで工場内で行い、全世界へ出荷します。

チップマウンタ梱包作業
梱包したチップマウンタ
コンテナへの積み込み(海外直送)
トラック輸送(国内輸送)