ミシンでまっすぐ縫うには?
コマくん
「う~んう~ん、ミシンで生地をまっすぐ縫うのって難しいな~」
ハリー先生
「どうしたの、コマくん? あら、直線を縫っているのね。でもちょっと直線が縫いにくそうで曲がっているみたい・・・。縫うために引いた出来上がり線からも外れているわね」
あっ!ハリー先生!
そうなんだ、せっかくチャコペンで線を引いたのに、ミシンで縫い始めたら縫い目が線から外れちゃったんだ。またほどいてやり直しかなあ・・・
縫い線と針に集中しすぎて、なんだか疲れちゃったよ。ミシンてやっぱり、針を見て線の通りに縫うのが難しいよね。
そうなの、コマくんはずっと針と線を見て縫っていたのね。手縫いの場合はそうやって線を引いて縫うことが多いわね。
でもね、ミシンで縫うときはもっとスピーディーに、もっと簡単に直線を縫うことができるのよ!
えっ、そんなやり方があるの?
おしえて!ハリー先生!
それじゃあコマくん、まずこのミシンの「針板(はりいた)」というところを見てみてね。ミシンの針が落ちる穴の周りに広がっている部分のことよ。
うん、これが針板なんだね。
あれ?今まで針にしか集中してなかったけど、針板って変わってて面白いね。四角いマスがいっぱい書いてあるよ!
あメェ~じんぐ!そうなのよ、いいところに気が付いたわね。
実は、ミシンで縫うとき針を見て縫うんじゃなくて、この縦の線に生地を沿わせて縫っていくのよ!
この赤い線が、ミシンで縫うときに生地を沿わせる線よ。
こうやって生地の右端を赤い線に沿わせて、試し縫いをしてみましょう!
本当だ!僕にもまっすぐ縫えたよ!
生地端に沿ってまっすぐ縫えたよ!
しかも僕ね、もうひとつ見つけちゃったよ!
線の下に10とか20とか数字が書いてあるね。これって何のことかな?
またまたいいところに気が付いたわね、コマくん。
この数字はね、通常の針の位置から線までの距離をmm(ミリメートル)で表しているの。
10の線は10mmだから1cmのこと、20の線は2cm、10と20の中間の線は1.5cmを示していることになるわね。
針が落ちる位置から赤線までの距離は、左から順番に1cm、1.5cm、2cmになるわね
つまり、10の線に生地端を合わせて縫えば、自動的に1cmの縫いしろが付けられるのよ。
針から生地端までの距離がいつも1cmになるから、自動で1cmの縫いしろが付くのよ。
すごいな~!
ミシンの針板の線って、まっすぐ縫うだけじゃなくて縫いしろが自動で付けられるんだね!
しかも、縫う線を描かなくても縫えちゃうんだね!
僕は今まで、こうやって縫い線を書いてから、縫いしろの線も書いて、それから生地を切っていたんだけど・・・
そうやって線をたくさん描いて縫うのは丁寧に仕上がるけれど、やっぱり縫うまでの準備が多くて大変よね。縫った後で出来上がり線がうまく消せなくて、作品の表からも見えてしまったり・・・
書いた線がうまく消せないと、残念な仕上がりになってしまうわね。白っぽい生地や薄い生地は要注意よ!
そういうわけで、ミシンを使った縫い方にすれば、ただ縫うスピードが速くなるだけじゃなくて色々な手間を省いてきれいに仕上げることができるわ。
そうだね、手縫いとミシンのやり方って、実は全然違うみたいだ。
よ~し、僕もミシンのやり方で作ってみるぞ!
・・・あれ?僕の切った生地は少し切り口が曲がっちゃってて、針板の線に合わせて縫うのが難しそうだなぁ・・・
それじゃあ、次回は生地にきれいに縫いしろを付けて準備をするやり方を教えてあげるわね。
縫うまでの準備もカンタンに短時間で出来るようになるから、お楽しみに!