素材
ポリエステル・綿混やエアバッグ基布 熱水分離するリサイクル技術開発繊研,〔24・11・26(4)〕

東洋紡はポリエステル・綿混やナイロン66のシリコーンコーティングなど異素材複合生地を熱水で分離する技術を開発した。この技術は、合成樹脂・合成繊維の融点が水中だと下がることに着目した。綿・ポリエステル混素材を230℃の熱水で処理したところ10分で完全に分離、綿部分だけが生地の状態で残り、溶けたポリエステルは固まって取り出せた。回収したポリエステルやナイロンは熱水の影響で若干、加水分解が進んで劣化するため、固相重合で粘度や物性を上げた後、リサイクルすることが可能。

加工
花粉、ダニのリスク抑制繊維ニュース,〔24・11・15(7)〕

機能性繊維製品の性能を示す「SEKマーク」を認証する繊維評価技術協議会(繊技協)は、新たなSEKマークとして「特定タンパク質低減加工マーク」を設定した。繊維上の花粉やダニ由来タンパク質の働きを低減する機能加工を認証する。特定タンパク質はアレルギーなどの原因物質と考えられているだけに、そのリスクを抑制する機能を示す新マークも注目度は高い。

アパレル
生産拠点 中国からASEANへ繊研,〔24・11・18(1)〕

量販店向けレディスアパレルメーカーの生産地シフトが進んでいる。中国からASEAN(東南アジア諸国連合)などへ生産拠点を分散し、生産基盤を構築する動きが鮮明だ。ただ、バングラデシュでは24年8月に暴動が激化するなど政情不安もつきまとう。リスクを考慮した上で、品質・コスト・リードタイムにおける各国の強みを生かした体制を強化する。

アパレル
服の流行、古着から日経,〔24・12・23(13)〕

古着やレンタル市場の拡大は世界的な潮流であり、日本の古着市場も急成長している。矢野経済研究所によると、新品のアパレル市場は91年をピークに縮小傾向にある。足元の2%の減少ペースが続くと2050年代には現在の半分の4兆6,000億円まで縮む見通しだ。

流通
アパレルと飲食の協業増える繊研,〔24・12・23(5)〕

ファッションと飲食の協業が増えている。SNSで、美味しくて“映える”飲食店が注目され、若者を中心にライフスタイル全般をファッションとみる感覚が一般化した。そうした中、ファッション業界各社は、人気の飲食店との協業商品の販売や、カフェ業態の開発などで客層の拡大につなげている。飲食・食品ブランド側は、ファッション系企業と組むことで、よりおしゃれなイメージを得られるメリットを感じている。

消費
リユース品の贈り物あり?繊研,〔24・12・19(2)〕

IVAは「プレゼントにおけるリユース品購入」について調査をした。対象はリユース品を購入したことがある全国200人、約3割がプレゼント用途でリユース品を購入し経験があった。若い年代ほど経験が多く、新品を含む二次流通品を対象にすると、20代は約6割がプレゼント用に購入したことがあった。

健康・快適性
衣服内を清潔に保つ新加工 生地のpHをコントロール繊研,〔24・12・10(4)〕

日清紡テキスタイルは、生地表面のpH(ペーハー)を弱酸性に保ち衣服内環境を清潔にするという加工「PHコントロール・ウィズ・AGフレッシュ」を開発した。抗菌防臭加工のロングセラー「AGフレッシュ」をベースに開発した。AGフレッシュは銀の抗菌成分をナノレベルで加工し、汗の臭いの原因となる黄色ブドウ球菌の増殖を抑える。新加工はpHを弱酸性に戻す働きをする機能剤を組み合わせた。汗の付着でアルカリ性に変化する生地のpHを肌と同じ弱酸性に保つ。

その他
スピード刺繡サービスが好調繊研,〔24・11・6(5)〕

タオル美術館の「スピード刺繡オンライン」が好調である。キャラクター等の絵柄や名前は同社のタオルに刺繡するもので、多い時は月5,000枚を受注する。刺繍のバリエーションは約3,000種類。スピード刺繍オンライン実施店のタブレットや公式オンラインショップで1枚から受注する。個人向けのほか、好調なのはサークルやコミュニティー、企業からの大口の依頼だ。例えば学校の音楽サークルや吹奏楽部などが担当する楽器と個人名を刺繍し、卒業の贈呈記念品としたり、出席者の名前を入れたタオルを結婚式の返礼品にしたりする。