行政
経産省、中堅・中小企業「省力化投資」 補助金など新設繊研,〔23・11・14(2)

経済産業省は、「賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資」を行う繊維・ファッション業を含む中堅・中小企業向け補助金と、政府が指定した省力化につながる製品をカタログから選んで利用した「中小企業省力化投資補助事業」を新設。それぞれ1,000億円を計上した。

素材
ミシン糸を全てサステナブル糸へ転換繊研,〔23・11・30(4)〕

グンゼは、サステナブル経営の一環として、30年までにミシン糸の全量を環境配慮素材の糸に転換する方針を決めた。現状、環境配慮素材のミシン糸の比率は全体の5 %、24年に30%、30年には100%を転換する。グンゼ繊維資材事業部は使用済みペットボトル由来原料100%のポリエステルリサイクル糸や再生ナイロン糸のほか、ミシン糸を巻くコーンと、糸の染色時に使用する染色チューブをリサイクル品に変える。

アパレル
国内縫製業 海外ブランドの生産増加  ロットや工賃に利点繊研,〔23・11・20(1)〕

国内の縫製工場が海外ブランドの物作りを担い始めた。メイド・イン・ジャパンに対する信頼と安心感から日本に向かう動きがあり、それを円安が後押しする。工場にとってはロットや縫製工賃でメリットがあり、今後拡大する可能性がある。縫製業のレスカリエはスイスのデザイナーブランド「LIS LAREIDA」の物作りを担って3シーズン目。同ブランドのデザイナーが「日本製が好き」ということもあり、知人を介して物作りについて相談されたのが始まりだ。

アパレル
売れ残り服・靴の廃棄を禁止 EUが大筋合意、2 年後から日経(夕),〔23・12・6(1)〕

EUの主要機関は、域内で事業展開するアパレル事業者に売れ残った服や靴などの衣料品を廃棄するのを禁じる法案で大筋合意した。今後、正式な承認手続きに入り、2年後から施行する。流行品を低価格で大量消費する「ファストファッション」による衣料品の廃棄拡大に歯止めをかける。

流通
コンビニ初オリジナルのアパレル日経クロストレンド〔23・12・18(web)〕

ファミリーマートはコンビニ業界初の「FamilyMart FEST.(ファミフェス)」を、23年11月30日に開催。オリジナルのアパレル「コンビニエンスウェア」のファッションショーでは、これまでの下着類などが中心な展開を発展させ、デニムジャケットやチノパンなどを発表した。今回の目玉と言えるアパレル商品は、麻布台ヒルズ店のみで期間限定にて展開される。

クリーニング
着たら洗う、認識のズレ日本クリーニング,〔23・12・5(7)

洗濯家の中村祐一氏によると、「着たら洗ってください」に対する捉え方は、消費者とクリーニング側では異なるそうだ。例えばニットの場合、クリーニング側は「月に1 回」「中間洗いで1 回」「シーズン最後に1 回」洗えば十分と捉えるが、消費者は「着るたびに洗う」には、家庭で洗濯するしかないと捉えるようだ。この認識のズレが解消されれば、ニットをクリーニングに出す選択肢が受け入れられるのかもしれない。

消費
家計消費アパレルは従来より不調ニッセイ基礎研究所レポート〔23・12・20 (web)

コロナ禍明けの家計消費は23年10月では未だコロナ禍前を下回る。外出型では回復傾向だが全体では低迷が続いている。実質賃金がマイナスで推移し、使えるお金が増えないならば支出を抑制することは消費者行動として自然だ。外出行動は活発化するものの、スーツや婦人服などのアパレル製品は低迷が続く。オフィス着のカジュアル化やファストファッションの台頭など中長期的な需要減や単価の減少による影響と見られる。

健康
注目集める機能服の新勢力繊研,〔23・12・27(1)〕

運動・仕事のパフォーマンス向上や疲労回復をうたう機能性ウェアの新勢力が台頭しつつある。従来の機能性ウェアは、吸汗速乾や体の動きに合わせて伸縮するなど人体の生理現象や動きに反応する〝受動的〟な機能が主流。新世代ウェアは、鉱物の特性を利用するなど素材が体に働きかけ、人体の生理現象や動きを〝能動的〟に引き起こそうとする点が特徴。その有用性にじわじわと注目が集まってきた。

その他
希少生物の革 使わない動き読売,〔23・11・9(17)

消費者の動物や自然を大切にしようという意識の広がりを受けて、ファッションブランドに、ワニやヘビなど希少生物の革「エキゾチックレザー」の使用を見直す動きが出てきている。