行政
中小繊維製造自立事業の改善策提案繊研,[04・11・15(5)]

川中自立加速化委員会は、05年度の中小繊維製造自立事業の改善策を討議した。①審査方法では事業計画に対する申請前アドバイスを実施する為のアドバイザー制度を設ける②申請者の対象者をを広げ、自社内に製造設備を持たなくても、100%子会社が製造設備を持つ親会社の申請を認める、などの案が出された。

行政
人材投資促進税制を創設-経産省関係の税制改正繊研,[04・12・17(3)]

政府与党が決めた05年度税制改正大綱のうち、経済産業省関係の税制改正の特徴は産業競争力の源である人材に対する企業の投資を促進する人材投資促進税制の創設だ。人材投資促進税制は教育訓練費を増加させた企業に、増加額の25%を法人税から控除する。中小企業では教育訓練総額の2分の1を乗じた額の控除を選択的に認めるもので、これは3年間の措置。

素材
アトピー患者に臨床実験繊研,[04・12・20(4)]

クラレは、高純度ビニルエチレンアルコール共重合体(EVOH)繊維の生体適合性に関する実証研究結果を発表した。研究は信州大学医学部の研究グループが行ったもので、アトピー性皮膚炎の患者を対象に肌側に高純度EVOH繊維素材を使った肌着を着用した場合の臨床実験。夏、冬2度の試験の結果、計73%の被験者が「着用後、かゆみが軽減した」と回答した。EVOH繊維の止痒効果の発現に関してクラレでは、EVOHの熱伝導性の高さによって皮膚の温度上昇を抑制する効果や発汗のすばやい除去による皮膚表面の微小環境保持、ポリエステルやナイロンと比べて極めて低いストレス性発汗、ナノサイズの相分離構造での生体への異物認識の抑制などが関係しているのではと見ている。

加工
タバコ防臭加工開発繊研,[05・01・21(4)]

シキボウは、タバコの臭いがしみ付きにくい防臭素材「ニオネード」を開発。ナノテク技術で繊維表面に薄い皮膜を後加工で生成、生地表面で臭いをガードすると共に、生地表面に付着した臭いは消臭成分が分解する。これまで同社は、消臭に重点を置いていたが、特定の臭いを消せても、逆にその他のにおいが強まるケースも多いことから、消臭の方向に切り替えて開発。通常品ではタバコ臭は1時間後も大半が残るのに対し、ニオネードは試験者6人がかすかにしかにおいを感じないという結果が得られた。洗濯30回でも効果が持続し、風合いもほとんど変化しない。価格は20%アップになる見込み。

アパレル
中国アパレル・拍車かかる欧米輸出繊研,[04・12・10(1)]

05年1月からのクオータ(輸入割当)撤廃で、中国アパレル企業の欧米輸出拍車がかかりそうである。7日、大阪で開幕した「チャリティファッションフェア2005」に出展している中国アパレル企業の中には「今年後半から米国向けの商談は増加している」というところが多く、クオー撤廃を「対欧米市場開拓のビジネスチャンス」と声を揃える。セーフガード(緊急輸入制限)の発動など輸入規制の動きもあり「今後も一定の制約を受けざるを得ない」などの不透明さは残るが、アパレル輸出大国、中国の地位が一層、強化されるのは確実。中国側の欧米シフトで、アパレル輸入の7割を中国企業に依存する日本企業の生産拠点確保が課題になりそうである。

流通
有力FBで進むネット販売日繊,[04・12・01(5)]

「渋谷109」「ラフォーレ原宿」といった有力ファッションビル(FB)が、ネットショッピングへの取り組みを強めている。アパレルメーカーがインターネットを介して自社ブランドを販売することはあるが、商業施設を管理・運営するデベロッパーが独自に自社内のホームページ上などで商品を販売することは珍しい。

クリーニング
セブンイレブン都内24店で本格参入日本クリーニング,[05・01・05(2)]

セブンイレブンがクリーニングの取次ぎに本格参入した。客は入会金ゼロで、磁気会員証と専用バッグ、申し込み伝票、利用案内などのセットをもらい、これらを用いて依頼する。24時間受け付け、最短翌日仕上げ、料金後払いである。料金例はスーツ上下820円、ワイシャツは立体168円、たたみ210円。今年は全国1万店舗に、どのように広げるかが注目されている。

消費
トレッキングウエアのテストたしかな目,[05・01・(26~27)]

福島県消費生活センターは、長袖の男性用シャツ6銘柄(中国製)をテストした。ポリエステルと天然繊維との混用が4銘柄、アクリル・綿・ポリエステルの混用が1銘柄、また、綿100%を比較対照品とした。混用品は綿だけの製品より価格は高いが、速く乾燥し、型崩れしにくいことがわかった。アウトドアでポリエステル混用品を着用する場合、肌着の素材にも混用品を着用することで、サラッとした感触が長時間続くと思われる。

その他
服飾系専門校、産学連携で改革急ピッチ繊研,[05・01・08(1)]

18歳人口の減少とアパレル産業の不振が服飾系専門学校を直撃している。各校は大学全入時代となっても専門性を発揮すれば生き残れる、とみて業界のニーズに応える取り組みに必至である。淘汰される中小校が出る一方、大手校の改革が顕著に。その対応が紹介されている。