行政
ジャパンブランド育成支援等事業特別枠繊研,〔20・8・12(2)〕

経済産業省は20年度第1次補正予算で措置した中小・小規模事業者向け「ジャパンブランド育成等事業」特別枠の第1次ターム(先行審査分)で、繊維・ファッション関連企業を含む110件の事業者を決定した。予算額は約15億円で、「地域産品・サービスの磨き上げ」による海外を含めた販路拡大策などの経費の一部を国が補助、クラウドファンディングやECを活用した取り組みを重点的に支援する。

加工
アパレルの在庫を染め替え繊維ニュース,〔20・8・6(3)〕

製品染めの内田染工場(東京都文京区)は、染め替えビジネスを本格化する。アパレルメーカーなどが抱えている在庫を染め直し、別の商品によみがえらせて顧客に戻す。まずは1社と提携して20秋冬物で展開を始める。B2Bの取り組みで始動するが、将来はB2Cにも広げる。加工料金は、ロットにもよるが、通常の製品染めと大きく変わらない。差別化を図るため、染め替えに加えて、抗菌やはっ水をはじめとする機能加工の付与も進める。

アパレル
メンズ業界 未来のヒット商品繊研電子版,〔20・8・24〕

ビジネス関連アイテムへの逆風が強まるメンズ業界。クールビズの定着、大企業での服装の自由化によって苦境に立たされてきたスーツやネクタイに、コロナ禍が追い打ちをかけた。オフィススタイルの多様化どころではなく、テレワークの拡大によって従来型のビジネスウェアは絶滅の危機に瀕している。関連するメンズ革小物業界でも影響は計り知れない。キャッシュレス決済の普及によって財布の存在意義も様変わりしつつある。テレワークで仕事着がカジュアル化した結果、ウエストにゴム入りのイージーパンツを愛用し、ベルトをしない男性も出てきた。

アパレル
アパレル市場は1兆円縮小繊維ニュース,〔20・8・26(4)〕

在庫分析システムを提供するフルカイテン(大阪市福島区)が20日、アパレルの国内市場規模が25年に現在より1兆円以上縮小するという経済レポートを公表した。現役世代の消費力の減退とアパレル消費が少ない高齢世帯の急増、購入単価の続落を背景にアパレルの市場規模は18年の9.2兆円(矢野経済研究所調べ)から1.3兆円減の7.9兆円前後にまで縮小すると試算している。

流通
秋冬も洗えるスーツ前面に日経MJ,〔20・8・26(11)〕

紳士服大手が、秋冬商戦に向けて洗濯可能なスーツを強化している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、衣料品に対する消費者の衛生意識が向上。従来は気温の高い夏向けの主力商品だった洗えるスーツが、秋冬でも需要が増すと予測する。各社は在宅勤務向け商材も増やし、ニューノーマル(新常態)で変わる仕事着需要に対応する。

消費
緊急事態宣言下で売れたもの、Tシャツが1位繊研,〔20・7・6(3)〕

海外ファッションを運営するエニグモによると、緊急事態宣言下で売れた商品1位は、男女ともに「Tシャツ・カットソー」だった。ルームウェアのようにゆったり過ごせるカジュアルウェアが顕著に伸びた。男性はハーフパンツ、女性はストレッチが利いたレギンスが売れた。

消費
21年春卒業予定者のファッション意識調査繊研,〔20・8・27(7)〕 

繊研新聞社が、21春卒業予定のファッション専門学校生を対象に実施した「ファッション意識調査」(回答者数1253人)では、有力SPAで票を伸ばしたブランドが目立つ。中でも、ザラは、好きなブランド、よく買うブランドの両方で1位を達成した。よく買い物をする場所では、項目別ではファッションビルが1位だが、2項目に分けたネットショップが合計では断トツの1位。メルカリやロードサイドチェーン店が票を伸ばした。ネット販売を月に1回以上利用する人が約55%と増加傾向が続いている。

素材
新しいエコタイプを開発繊維ニュース,〔20・7・1(2)〕

帝人フロンティアは植物由来成分による原料と使用済みポリエステルなどをケミカルリサイクルで再生した原料を使用する新素材「ソロテックスエコ ハイブリッド」を開発した。20年秋冬から原糸、テキスタイルをファッションやスポーツ衣料、ユニフォームなどの用途に投入。同社はポリマーを適正に貼り合わせる技術を向上させ、植物由来のPTTとケミカルリサイクルによるPETとを複合した同素材の開発に成功した。

品質管理
エタノール試験を開始繊維ニュース,〔20・7・14(3)〕

本繊維製品品質技術センター(QTEC)は、エタノール消毒液を用いた染色堅ろう度試験の受付を開始した。新型コロナウイルス感染拡大を背景に、アルコール消毒を行うことが習慣となっている。アルコール消毒の原料が主にエタノールである。これが衣類や靴などに付着すると、色や加工方法、素材の種類によって外観を損ねたり、ほかのアイテムへの汚染を引き起こす可能性がある。試験はエタノール試験(JIS L 0846準用)、エタノール滴下試験(JIS L 0853準用)、エタノール摩擦試験(JIS L 0849 I型準用)。