行政
日本企業の海外事業展開18年度、再び中国への関心繊研,〔19・7・18(6)〕

中国経済が減速する懸念材料として米中貿易摩擦をみている企業が多いなか、ジェトロの「18年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」で、「輸出拡大を図る」企業が80%となった。15年度をピークに低下が続いていたが、輸出拡大地域としては中国が最多の58%で、前年から8ポイント上昇した。

行政
継承型創造支援を強化繊研,〔19・8・14(2)〕

日本政策金公庫は、後継者がいないため事業を第三者に譲り渡したいと考えている経営者から、事業を譲り受けて操業する形態を「継ぐスタ」とネーミング、支援を強化している。公庫内に専門担当者を配置し、事業継承マッチング支援に乗り出しており、現在は東京都中心の取り組みを、今後は地方にも広げる方針。

素材
テープがない新ファスナー繊研,〔19・7・10(1)〕

JUKIとYKKはテープのない新ファスナー「エアリーストリング」と、それを縫製するための専用ミシンを共同開発した。ファスナーテープを無くすことで、衣服をより軽く、柔らかく仕上げられ、従来必要だったステッチ工程を省略できる。専用ミシンはJUKIが製造し、YKKが縫製工場に貸し出すことで縫製のオペレーションをサポートする。両社は今後も協業することで相乗効果を高める。

素材
パーツも環境負荷低減繊研,〔19・8・30(1)〕

服飾副資材卸が環境負荷を低減する素材のパーツ提案を強めている。国内アパレルに広がるサステイナブルへの関心に応え、需要の取り込みを目指す。島田商事は国連のSDGsに対応し、環境に負荷をかけない資材開発を強化している。資源リサイクルやプラスチック使用量の削減、焼却時のCO2(二酸化炭素)排出量の抑制などへの貢献を意識した樹脂ボタンや裏地、タグ留め、カラーキーパーなどでスポーツからカジュアル、大手量販店が関心を示した。

アパレル
機械の進化がビジネス変革促す繊研,〔19・7・3(1)〕

世界のアパレル生産の仕組みが変わりつつある。大きな流れになっているサスティナビリティー(持続可能性)や、一人ひとりの消費者に合わせた量産システムであるマスカスタマイゼーションが原動力となり、これに対応した繊維機械の開発が進む。アパレル業界の新たな潮流が機械の進化を後押しし、機械の進化がさらにサプライチェーンの変革を促す。

アパレル
岐路に立つジャパンデニム繊研,〔19・8・26(1)〕

日本のデニム生産が正念場を迎えている。2000年ごろをピークとしてジーンズの生産数量は減少した。国内NBの落ち込みに伴い、大手紡績も軒並みデニム事業を縮小し、自社ロープ染色設備を持つ大手一貫デニムメーカーはカイハラ1社となった。メーカー各社はヴィンテージデニムに加え、機能や環境対応といった様々な差別化を進め受注量の確保に注力、原燃料コストも上昇するなど、業界を取り巻く厳しい状況は続いている。

流通
在庫廃棄問題解決へ新プロジェクト繊研,〔19・8・6(2)〕

衣料品の在庫廃棄問題が社会的に注目されるなか、メーカー、流通、メディア、消費者など、ファッションにかかわるあらゆる人を巻き込み、業界の課題解決に取り組むプロジェクト「フォー・ファッション・フューチャー」が立ち上がった。8月に「ロス・オブ・チャンス?」と題した第1回のイベントが東京で開かれ、ファッション業界の新たな可能性やビジネスチャンスにも話題が及んだ。

流通
米欧も人手不足、省力化で先行日経,〔19・8・19(3)〕

米欧の労働市場が、少子高齢化による人手不足に悩む日本と似た様相を示してきた。米国では今後10年ほどでベビーブーム世代の4200万人もの労働者が職場を去り、団塊世代の大量退職が進んだ日本を追いかける。人手不足を補う省力化の新技術を活用する動きも勢いづいており、「課題先進国」といわれる日本が課題の解決では先を越されかねない。

消費
エコバッグ需要、急成長繊研,〔19・8・14(1)〕

環境保護やサステイナビリティーの意識の高まり、レジ袋の有料化も手伝って利用者が急増、エコバッグが売れている。素材を変えるだけでなく、デザインや機能性を向上させた商品のバリエーションが広がっている点も需要を後押ししている。

その他
繊産連、10年後の繊維業界へ年内に提言繊研,〔19・8・1(2)〕

日本繊維産業連盟は「2030年にあるべき繊維業界への提言」を取りまとめるとした。衣料繊維産業の川上から川下まで「共通する課題を抽出」、当面の対応策を提示する。これまで、繊維ビジョンなどで経済産業省が中心となってまとめてきたが、今回は産業界主導となる。