行政
特許、海外出願を支援日経,〔12・9・3(2)〕

特許庁は知的財産権の保護の面から中小企業の海外進出を支援するため、アジアでの訴訟や特許出願の方法をまとめた専用のデータベースを新設する。データベースはまず中国や台湾、韓国の知的財産関係の法律を日本語で検索したり、現地で特許を出願する際の注意事項を閲覧できるようにする。インドやブラジルなど新興国の事例も追加していく。

規格関連
国際標準化で綱引きアパレル工業,〔12・8・1(1)〕

衣料品のサイズシステムと表示を話し合うISO/TC133に関する国際会議「衣料品のサイズシステムと表示技術委員会」が9月17日からソウルで開かれる。TC133は1970年に第1回委員会が開催されたが、1990年以降は休止状態だった。しかし中国の働き掛けで2010年6月に再開が決議され、中国が共同議長国となった。第7回委員会は2011年7月に南アで開催され、中国、韓国、フランス、南アのWG(ワーキンググループ)設置の提案があり、国際投票で一部が採用された。日本は国際標準化でも優位に立つための具体的な取り組みが求められている。

素材
高機能素材が一段と進化アパレル工業,〔12・8・1(1)〕

日本の合繊メーカーによる高機能素材の開発がさらに進化を遂げている。高機能素材はこれまでアスレチックを始めスポーツ分野にほぼ限られていたが、数年前から一般衣料の分野まで、その機能性を生かした用途開発が進んでいる。一般アパレルが高機能素材を取り入れる動きがある一方、スポーツアパレルがビジネスアイテムの提案を行うなど、業界内の垣根も取れてきている。東レでは「フィールドセンサー秒乾」、「フィールフィット」、「エアタスティック」、「ユニットスキンDH」、「ダーミザックNX」、「ムッシュオン」など、帝人ファイバーは「トリプルドライカラット」、高バランス織編物「デルタ」、自己調整機能テキスタイル「ファイバライブ」などの多様な商品。

アパレル
ASEAN主要国の11年繊維品輸出 日本向けが大幅に増加繊研,〔12・7・12(9)〕

チャイナプラスワンとしてクローズアップされているASEAN(東南アジア諸国連合)。なかでもインドネシア、タイ、ベトナムは、一定の素材供給能力も備えているため、注目度が高く、日本向けの繊維輸出が大幅に拡大している。3か国で最も輸出額が大きいベトナムは、11年の繊維品輸出額が前年比25.3%増の140億4300万ドル。前年の23.7%に続き20%以上の伸び率を確保した。

アパレル
福島の縫製業者6社 県ファッション協同組合を結成繊研,〔12・7・17(2)〕

福島県の織物、縫製、ニットの製造業者6社がこのほど、福島県ファッション協同組合を結成し、県内産シルクを使い、県内で生産したブランド「フクシマ・プライド・オブ・シルク」を立ち上げた。福島県は東日本大震災と東京電力福島原発の事故で大きな被害を受けた。「県の産業である、ニット、織物、縫製の職人が集まり、誇りを持って物づくりを進めたい。」(永山理事長)

アパレル
日本の繊維・アパレル投資を呼びかけ繊研,〔12・7・20(4)〕

バングラデシュへの日本の軽工業の進出・投資を促進するため、バングラデシュ輸出加工庁(BEPZA)のシャルデゥル・イスラム長官が来日し、輸出加工区(EPZ)のメリットをアピールした。「8つのEPZのうち、3つはまだ余裕がある。既に満杯のEPZでもバングラデシュ企業との合弁などで進出のチャンスがある」(シャルデゥル・イスラム長官)と積極的な誘致を進める。EPZはチッタゴン、ダッカ、アダムジー、コミラ、イシュワルディー、モングラ、ウットラ、の8か所。

アパレル
取扱い絵表示ISO移行 協議会でガイドライン繊研,〔12・7・26(2)〕

日本アパレル・ファッション産業協会は、「取扱い絵表示」のISO(国際標準化機構)表記への移行に向けた検討が進んでいることを受け、「取扱い絵表示のISO移行に関するガイドライン作成協議会」を発足させた。今後は、取扱い絵表示に関する「教科書(ガイドライン)」、アイテム・組成に合わせた「基本的な取扱い絵表示」、「組み合わせ絵表示共通付番一覧表」などを作成する。

アパレル
アパレル、技能検定整備日経MJ,〔12・8・31(4)〕

日本ボディファッション協会、日本靴ハンドバッグ協会などアパレル関連の業界団体が、生産の海外移転が進むなか、技能力の継承と底上げを狙い、技能検定を拡充する。数年後には海外研修生にもつながる考え。

クリーニング
H26年度、ケアラベル改正へ全ドラ,〔12・7・1(1)〕

ISOが今年4月、日本側の提案(自然乾燥記号の追加、パルセーター型洗濯機による試験方法の追加等)を反映した2011年版を発行したことで、ISO・JIS整合化が動き出した。日本では繊維評価技術協議会を事務局として、JIS原案作成委員会(角田光雄委員長)を設置し、JIS改正作業を進めている。24年度に素案作成、25年度に原案作成、26年度には日本工業標準調査会において審議、議決を経て改正規格を公示。改正後に家庭用品品質表示法に適用し、表示が義務付けられる。

その他
「エコサークル」が10周年アパレル工業,〔12・7・1(1)〕

帝人ファイバーが展開しているポリエステル製品の循環型リサイクルシステム「エコサークル」が、10周年を迎えた。「エコサークル」は、同社が初めて開発したポリエステルのケミカルリサイクルシステムである。「エコサークル」に賛同し、製品の開発・販売・回収・リサイクルを共同で進めているメンバー企業は、すでに150社以上に達する。国内だけでなく、米国のパタゴニア社、中国の李寧など、海外企業との取り組みも広がっており、グローバル展開が進んでいる。