行政日本繊維産業の通商政策繊研,〔17・3・13(9)〕
複数の国・地域を巻き込んだ自由貿易圏の構築が進んでいる。TPPの発効は困難になったが、EUや中国、東南アジア諸国を巻き込んだ広域で大型の交渉は継続中。日本繊維・ファッション産業にとって、通商政策は海外市場の間口を広げるきっかけとして重要である。
行政外国人技能実習受け入れ、優良団体は5年に延長日経,〔17・3・27(3)〕
厚生労働省は17年度から、外国人技能実習生の受け入れ期間を優良な団体に限り従来の3年から5年に延ばす。技能実習生は違法な長時間労働や低賃金での労働などが社会問題となっている。優良な団体を優遇することで労働環境の改善を促す。
行政衣料輸入1~2月一転減少繊研,〔17・4・18(2)〕
日本繊維輸入組合が財務省貿易統計でまとめた衣類輸入状況(速報値)の1~2月は、重量ベースで前年同期比4.5%減と一転して減少、円ベースで7.2%減だった。中国からの輸入が7.3%減だが、ベトナムからは2.0%増であった。
規格関連"標準化"へ日本で会議 アジア発のISO目指す繊研,〔17・4・28(2)〕
4月13、14日インド・ムンバイで行われたアジア化繊産業会議において、アジア全体で高機能繊維への関心が高まっている背景からアジア化繊産業連盟として標準化に取り組むことで合意し、作業委員会の設立が決まった。来春日本で初のワークショップを実施する。各国の現状すり合わせや共通のボトムアップを図り、アジア初の繊維ISO(国際標準機構)化を目指す。
アパレル特集 メディカル・介護ウエア2017繊維ニュース,〔17・3・22(4,6~9)〕
医療施設向けのメディカルウエア、介護向けウエアは継続的な人員増を受け、今年も多彩な新商品が提案されている。テーラードのドクターコートに機能性ウエア、ファッションブランドなど、さまざまに企画が広がる一方で、参入が増えた市場で自社のポジションを再考するメーカーもある。労働条件の厳しさが指摘される介護産業では、ユニフォームの価値に関心を向ける動きが出ている。大手もこうした動きに目を配っており、これからの進化を予感させる。
アパレル徹底分析 TGC日経MJ〔17・3・29(1)〕
ツイッターでの発信1億回、動画の視聴100万回--。国内最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」が快走している。ライブとネットを組み合わせ、海外の有名ファッションショーも注目する「シーナウ・バイナウ(見て欲しいものを今すぐ買う)」を実現。日本の「カワイイ」を引っさげ、来年には本場ニューヨークにも進出する。モノが売れない時代でも消費を刺激するヒントが散りばめられたTGCの裏側を探った。
アパレルGMS向けカジュアル 端境期や暖冬対策を強化繊研,〔17・4・28(6)〕
GMS(総合小売業)向けカジュアルブランドは17年秋冬物で、前年の反省から端境期の残暑対応と暖冬対策に力を入れる。カットソーや羽織り物など洋品を拡大する一方、防寒アウターを絞り込む。秋の立ち上がりには気温変動に関係のない雑貨・小物を充実する。とくにトラベル需要を狙ったバッグはキーアイテムとなる。売り場戦略では新規の別ラインを既存店に加えることで売り場面積の拡大を目指す。
流通ファッションビル、非衣料の拡大策進む繊研,〔17・4・3(1)〕
ファッションビルが衣料品以外の店舗を拡大する動きが加速している。衣料品売り上げの低迷とともに、食や美容・健康などへの関心の高まりが背景にある。春の改装でも、多くの施設が「ファッションに代わる集客装置」としてコスメ・雑貨、食分野を強化している。ただ、衣料品の再生が施設全体の活性化につながるため、他分野と連動した施策がますます重要だ。
流通販売職 支える環境作りが進む繊研,〔17・4・12(1)〕
ファッション業界は今、人材不足に直面している。特に最前線に立つ販売現場は深刻で、「新規出店したくても販売員が集まらない」「仕事は好きだけど長くは続けられない」など、企業側も従業員側も悩みは大きい。改めて、販売職を魅力あるものにするための環境作りが求められている。
流通通販ブランドが直営店、サロン、ショールーム開設繊研,〔17・4・27(1)〕
ブランドの世界を伝える場はネット、SNS。リアル店舗は顧客の実体験と仮説修正の役割ヘ-通販・ECブランドでショールームや直営店の開設が相次いでいる。実店舗は、「体験・体感の場」であるとともに、「ターゲットとする顧客実像の把握」「伝える情報の修正」の場へと強く意識されている。
クリーニング衣料管理情報 紫外線による変色CLEANING NEWS,62(4)〔17・4・1〕p26~27
ハーフコートのフードの毛皮部分がクリーニング後の保管を経て変色した事例とその対策の紹介。事例品は長期間保管後に着用しようとして変色に気付いたことから、保管中の紫外線の影響が示唆された。紫外線は、そのエネルギーによって色素を分解、あるいは紫外線のエネルギーが周囲の酸素を活性化し色素を分解することで変色が生じる。そのため、長期保存の際に、直射日光や蛍光灯の光が当たる場所は避けるよう注意が必要。
消費くらしの中に広がるナノ物質 指摘される健康・環境影響日本消費経済,〔17・3・25 (5)〕
10年ほど前に化粧品や衣類などに使われて脚光を浴びたナノ技術。10億分の1mという微小単位にすることで、元の物質と化学組成が同じでも表面積が大きくより大きな化学反応性、生物学的反応性を持つと言われる。また、粒子が小さいため生物内に入りやすく、個々の細胞や器官に吸収されやすい。微小であるというナノ物質の特徴が健康や環境への懸念を生み出している。ナノ物質を管理し、健康や環境への懸念を払しょくする必要がある。
健康・快適性運動中の人体に対する衣服圧シミュレーション小林卓哉他 繊機誌,70(4) 〔17・4〕 p228~234
ジョギングする人体を対象として、運動中の衣服圧変化をシミュレーションする手法を開発した。この成果はスマートウェアの開発に応用され、心電計測の適切なセンサー位置の推定が可能になった。また、型紙を修正することによって、センサーの付着状況を改善することが可能になった。
その他AI・IoT・BDによる社会変革繊研,〔17・3・7(4)〕
日本縫製機械工業会のセミナーの小林経済産業省情報経済課課長補佐の講演で、「インターネットの普及を背景に、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、BD(ビッグデータ)技術の進展が産業構造を大きく変化させていく。これらはあくまでツールであり、まず企業自らが何をしたいのか明確にすることが大事」と説明している。