行政今後の繊維産業のあり方研究会-ビジョン報告書案を提示-経済産業省繊研,〔10・4・26(2)〕
経済産業省の「今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会」最終報告書がまとまり、同省ホームページに公表された。報告書の内容は来年度の繊維予算要求にも反映される予定で、JFW(東京発日本ファッション・ウィーク)については「今までの取り組みが継続できるように側面支援をしていきたい」としている。繊維産業の今後の方向性として(1)内需依存体質から脱却しアジアを中心に拡大する海外市場の開拓推進(2)繊維素材・技術を環境や健康分野に広げ、繊維の市場拡大を図る(3)ファッション産業を今後の成長産業として期待されている文化産業の中心的担い手へ飛躍させる(4)事業者間の連携を推進し、お互いの強みを生かすことによって、新興国企業が台頭する激しい国際競争を戦う―を掲げている。
素材レース浮上の兆し日繊,〔10・4・2(1)〕
レースが5年ぶりに浮上する兆しが見え始めている。レディスヤングの10年春夏企画では、種類や使い方もそのバリエーションが広がっており、トレンドの中にはまりそうだ。しかし、レースメーカーや問屋などは「レース市況はよくなっている」との見方はあるものの「量的な発注はまだ受けていない」ところが多く、本格化には至っていない。アパレルの仕入れが従来にもまして慎重で、仕込みを引き付けている。ここでは、JC(ジャパン・クリエーション)に出展するレース企業などから状況を聞いている。
素材11年春夏テキスタイルのキーワード繊研,〔10・4・14(1)〕
繊研新聞社のアンケート調査によると、11年春夏向けテキスタイルに必要なキーワードとして、「ナチュラル」と「軽さ」が同票を集めてトップに立った。うち、両キーワードを重複して選んだ企業が半分近くあり、互いの要素が連動していることがうかがえる。
加工特集「抗かび加工」・日本発の新機能加工繊維ニュース,〔10・3・11(4)(5)〕
カビの異常繁殖は付着物の物性劣化や腐敗を引き起こし、カビ自体がアレルギーの原因物質であるアレルゲンとなることもある。それだけに、カビの異常繁殖を抑える機能素材のニーズも高まってきた。今回の特集では、新しい機能加工として登場した「抗かび加工」を取り上げると同時に、機能性を担保するマークとして注目が高まる繊維評価技術協議会の「抗かび加工SEKマーク(SEK緑マーク)」を紹介する。検査方法と基準は日本から国際標準化機構(ISO)に提案されており、ISO化も間近だ。日本発の新機能加工の現在を追う。
アパレル国内ニッターに好機 小売りとの取り組み強める繊研,〔10・3・5(4)〕
百貨店やミセス専門店からは日本製ニットを再強化する動きが出ている。アパレルメーカーの大半が海外生産にシフトし、国内の物作り機能が空洞化するなか、国内での素材開発や編み立て工場との取り組みを強めることで差別化を図る。三越のセーター・ブラウス担当バイヤーは「顧客から日本製への要望が大きい。安心・信頼に応えるため、物作りへの取り組みを強めている」。本店のミセス向け自主編集売り場では従来、オリジナル開発の中国製カシミヤセーターを販売してきたが、「今後、日本製にもトライする」という。
アパレル大手上場アパレル・相次ぎ大幅組織再編繊研,〔10・3・8(1)〕
大手・上場アパレル企業が組織を大幅に再編している。営業や間接部門などの組織統合のほか、新規事業開発部門の新設、海外事業の再編などがその柱。業績低迷が続き、構造改革が迫られる中で、各社は組織のスリム化・効率化を進めて収益改善をはかると同時に、新たな成長に向けた体制を整える。第一の柱は組織統合による業務運営の効率化、スピードアップと営業体制の再強化だ。新規事業開発や海外事業を強化するための体制作りも進む。新規事業ではネット通販分野を強化、海外事業は「現地対応の強化」が成長のポイントだ。
アパレル変わる量販系アパレルのMD日繊,〔10・4・21(11)〕
昨年来ユニクロが市場を席巻している中、GMSなどを主力販路とする量販系アパレルも、それに打ち勝つため今秋冬物はMD戦略の転換期にある。よりオリジナル性がある高付加価値で、明快な差別化商品を打ち出そうとしている。同じアイテムでも、競合の中で決定的な違いがある商品づくりをするべく、商品の絞込みと長期開発型のMDに集中している。いわば、ユニクロ開発スタイルを逆手に取り、市場の一角を切り崩そうという開発モデルを目指したといえそうだ。
流通ブランド発信 「ウェブ時代」に対応様々日繊,〔10・3・18(1)〕
昨年来、ウェブを介してのブランド発信が定番化している。当初はヤングブランドが主流だったものが、現在はラグジュアリーブランドも多くのサイトを通じて訴求。また"口コミ"のような限定的なサイトに頼るメーカーも存在し、ウェブをめぐるファッションの様相は激変している。
流通世界の衣料専門店09年売上高日経,〔10・3・18(13)〕
世界の衣料品専門店大手の09年度通期決算で、売上高で首位にたったのはH&Mで、先進国と新興国の双方で旺盛な出店を続けたため。衣料専門店は流行を反映した手ごろな衣料品の販売で世界的に成長するSPAが中心。中産階級の所得の伸びが見込める中国やインドなどでシュア拡大を競っている。
その他日系企業が投資環境で意見書-中国に改善要求-日経,〔10・4・20(20)〕
中国に進出した日系企業の集まりである中国日本商会は、中国へ投資する際の問題点や障壁を23分野にわたって洗い出した意見書を公表した。「中国経済と日本企業2010年白書」と題した意見書は中国各地に進出する日系企業が直面する投資環境上の課題を分野別、業種別、進出地域別に取り上げた。中国の商務省、工業情報化省など政府関係部署に順次手渡す。[繊維・アパレル分野の中国当局への意見]模倣品に対する罰則や罰金の明確化と取り締まり強化。