行政
衣類輸入23年 再び100万トン割れ繊研,〔24・2・14(2)〕

日本繊維輸入組合が財務省貿易統計を基にまとめた衣類輸入状況23年は、トンベースで前年比3.9%減だった。中国からが7.1%減(シェアは51.7%)とベトナムからが伸びているものの低調に推移している。アパレル企業が依然として発注量を絞る傾向が続いている。金額は円ベースで1.3%増、為替レートは6・4%円安であった。

素材
水・肥料ほぼ不要 持続可能な天然繊維朝日,〔24・2・14(9)〕

ユニチカトレーディングとエスビープラニングはカポックとコットンを混ぜて紡いだ糸をコットンで覆うことで衣類に使える丈夫な糸にすることに成功した。ユニチカのインドネシアにある紡績工場で糸にし、中国やベトナムで加工、縫製した衣類を輸入する予定だ。カポックは肥料や水やりがほとんどいらず、50年は毎年わたがとれるため、持続可能性の高い天然繊維として普及をめざす。

加工
海外で染め替えサービス繊維ニュース,〔24・2・1(6)〕

黒染めの京都紋付は、衣料品を黒に染め替えるサービスを年内をめどに海外で展開する。まずは中国、米国、欧州への進出を早期に具体化できるようアピールに力を入れる。北京に本部を置く現地の旅行会社と2月上旬にも染め替え事業の代理店契約を結ぶ。これにより初の中国進出が年内に実現する予定。海外進出後も染め替えの工程は日本と同じで、京都の工場で行う。

アパレル
高単価なスニーカーに伸び代繊研,〔24・1・15(5)〕

国内の靴市場で消費の伸び悩みが続く中、単価の高いスニーカーの売れ行きが大きく伸びてきた。ラグジュアリーブランドや一部の靴のブランドではこの数年、高級感のある革や軽量で屈曲性の高い機能ソールを使った商品を充実し、ユニークな形状のソールを使ったスニーカーも増えた。強みは、シーズンに左右されにくいこと。その利点を生かし、定価販売を続ける企業は業績を伸ばし続けている。

アパレル
ぬいぐるみ主役の“推し活バッグ”がヒット繊研,〔24・2・21(13)〕

奈良県御所市でバッグや財布のEC販売を手掛けるサンシーワールドが、昨年末に販売した〝推し活〟バッグ「riridear」がヒットしている。昨年春に入社したばかりの山野莉奈さんと乾凛花さんが企画、ティックトックで仕掛けたところ、2月半ばで再生回数が120万回を突破、第1弾は1000本を即売、追加生産分も完売している。1月初旬には楽天の総合ランキング1位にも浮上した。

流通
レディス主力小売企業 東南アジア開拓、着々と繊研,〔24・2・6(1)〕

レディス主力の小売企業がASEANへの関心を高めている。日本国内のアパレル事業は、高齢化が進んで消費も多様化、従来以上の成長は見込めないとし、海外でいかに広げられるかが共通の課題になった。ASEANへの進出は投資段階とする企業もあるが、中国の次なる成長市場への期待は大きい。

消費
低価格思考脱却の時繊研,〔24・1・1(1)〕

23年の繊維・ファッション業界はコスト高の影響により値上げが本格化した。総務省まとめの消費者物価指数は90年の衣料価格を100とすると、98年に109.6と最高水準になり、その後平成不況により04年からは97.8まで落ち込み10年間ほぼ横ばいであった。16年以降緩やかに上昇し22年には109.1とようやく98年の水準に戻った。原材料価格上昇、急速な円安など価格転嫁が焦点となっている。

消費
日常着にスカート 男性「快適」讀賣,〔24・1・6(13)〕

23年1月、パリやミラノで開かれたメンズコレクションでは、プラダやグッチなどの有名ブランドが相次いで男性向けのスカートやワンピースを提案、話題になった。ファッション分野では、数年前から男女の区別がない服が増えており、日常着としてスカートを楽しむ男性もいる。そんな男性への取材やブランド紹介を掲載。 

その他
「服の日」記念講演会繊研,〔24・2・27(5)〕

日本ファッション教育振興協会は、「服の日」と定める2月9日に記念行事を開き、パネリストを招いて講演会を実施した。経産省からは21年実施の「ファッション未来研究会」の報告があり、需給ギャップの縮小をはじめ循環システム構築の課題に直面していることを紹介し未来への兆候を示した。また、他のパネリストからは市場の二極化による中間層市場の縮小などファッション業界の課題や川上の人材不足や輸出関連の課題も語られた。